【中学1年生:Hさん】公立中学校で学年トップクラスの成績
「90点取っても“できなかった10点分”を放置しない」Hさんのすらら学習
すらら利用中の保護者様に、普段の勉強法、家庭での教育方針などをインタビュー。今回は、中学1年生の息子さんの高校受験のためにすららを使っているHさんにお話を伺いました。
Hさん
中学1年生の息子さんで学年トップクラスの成績。秘訣はすららを使った振り返り学習
勉強と将来を結びつけることで意識が変わる
― 現在、息子さんは中学1年生とのことですが、すでに受験に向けた準備を始めているそうですね。ちょっと早いような気もしてしまうのですが……。
そんなことはないみたいですよ。高1になった娘の同級生のママたちに色々と情報をもらうんですが、中3になると模試が多く、学校の定期テストの勉強に時間を割くことが難しくなってしまうそうです。その結果、内申点が足りなくなることもあるみたいで。だから、今は学校の成績を少しでも良くして、内申点を上げることを大事にしています。
― なるほど。受験勉強というより、今は学校の勉強に重点を置いているんですね。息子さんのモチベーションを上げるためにやっていることはありますか?
うちは高校の文化祭を見に行きました。秋になるといろいろな学校で開催されるので、主人と息子の2人で1日3校くらい見て回っていました。文化祭を見ると、自分が高校生になった時の姿を想像して「ここは楽しそうだな」とか「この学校は合わないかもしれない」とか子どもながらに思うみたいなんですよね。どうやって電車を乗り継いで行くか、学校の周りには何があるかといった現実的なことも同時に見て、より高校を身近に感じさせるようにしています。その結果、行きたい高校が見つかったみたいで、「そのためにはがんばらないとね」と声をかけています。
― 実際に見ることが大事なんですね。文化祭にはご主人が同伴したとのこと。ご主人も協力的なんですね。
そうですね。子どもの学費を出すのは主人なので、納得したうえでお金を出してほしいと思って私からお願いしました。いざ結果が出てから「こっちの学校のほうが良かったんじゃないの」とか言われても困るので……。学校を実際に見ることは、親にとっても必要なことかなと思います。
― 家族みんなで受験準備をスタートさせているんですね。他に、家庭で実践していることはありますか?
「現実を見せること」を大事にしています。たとえば、息子は小学校の卒業文集に「将来の夢はお札の顔になること」と書いたんです。また突拍子もないことを書いたなと思ったんですが、それを逆手にとって、これまで紙幣の顔になったのはどんな人物なのかを一緒に調べました。“歴史上の人物”と呼ばれるくらいにならないとダメだよね、そのためには大学に行く必要があるし、どの大学に行くかもすごく重要だよね、と非現実的な夢を現実の夢にシフトして、そのためにはどうすればいいかを考えさせるようにしたんです。
― すごく面白いですね。そうやって考えると、勉強することを自分の夢と結びつけることができそうですね。
そうなんです。子どもって、どうして勉強しなきゃいけないのかとか、どうして内申点が必要なのかとか、言わなきゃわからないんですよね。うちは「勉強したくないんだったら高校には行かないでほしい」と言っています。その代わり、さっきも言ったように「現実を見せること」を心がけています。今の家にかかる家賃や光熱費をオープンにしたり、実際にインターネットで物件を見て「この場所に家を借りるならこのくらいの収入が必要だよね」とか、高卒と大卒の初任給の違いとか……。そうやって、勉強すること、希望の高校や大学に入ることが自分の将来につながるんだということを感じてほしいなと思っています。
― すごいですね。そうすると、勉強を“やらされる”のではなく、“必要だからやる”という意識になっていきそうですね。「子どもが全然勉強しなくて困る」という保護者の方にはヒントになりそうです。
部活や遊びとの両立の秘訣は自己管理能力をつけさせること
― 息子さんは現在、吹奏楽部でクラリネットを担当しているそうですね。部活と勉強の両立ってどうされているのでしょうか。
息子が通う中学の吹奏楽部はかなり強い部で、練習も厳しく休みもあまりありません。それでも、やりたくて仕方ないみたいなので、親子で話し合って優先順位を決めました。1番が部活で、2番が学校の成績です。部活を全力でやりながら成績を維持するにはどうしたらいいか、そのための時間管理に親子で取り組んでいるところです。部活のスケジュール表がきたら、「試験前のこのオフの日は遊びの予定を入れないこと」と約束させるなど、そこは任せきりにはせず、口を出すようにしています。
― 1日の勉強時間はどのくらいでしょうか?
普段は1日1時間、宿題をやるくらいですね。それから塾に週1回通っています。あとは、無料で受けられる模試があるので、それを片っ端から受けるようにしています。模試のいいところは、全体の中での自分の位置がわかること、それからできない問題を見つけられることですね。
― なるほど、模試を受けることで成績が可視化されるんですね。部活と勉強で忙しそうですが、中学生といえば遊びたい盛りではないですか?
もちろん、遊びたくて仕方ないみたいです。今の子は、勉強ができても、運動ができても、それだけでは友だちとうまくやっていけないみたいなんですよね。遊びだったり、最新の話題やゲームにもついていかなくちゃいけなかったり。それは確かにそうだなと思うので、基本的に制限はしません。ただし、「成績を維持すること」というのを条件に(笑)。「行き帰りの電車で勉強するから遊びに行かせて」とか、息子なりに考えて行動しているみたいです。
― 息子さんは部活と勉強と遊びの時間を自分なりにやりくりしているんですね。そういう自己管理って大人になっても必要ですよね。
そうなんです。高校や大学に進学しても親が管理し続けるなんて無理だと思うので、今のうちから自己管理能力を身につけてほしいなと思っています。うちはパソコンも携帯も1人1台与えています。ゲームも中学になってからは「1日1時間まで」というような時間制限はしていません。ただ、本人にテスト前に成績の目標を設定させています。
― 目標をクリアできなかったらどうなるんですか?
あらかじめ「目標をクリアできなかったら◯◯するからね」と言っておいて、本当に実行します。たとえばゲームのセーブデータを消したり、ゲームソフトを売ったりとか……。子どもって、「そんなこと言っても、高価なものだしお母さんはどうせやらないだろう」って思っていたりするんですけど、私は実行しますよ。過去に娘はゲームソフトを売られた経験があるのでよくわかっていると思います。
― それはお子さんにとっては怖いですね。やらなきゃいけないことのために、やりたいことを我慢する。これも自己管理能力を育てる方法なんですね。
そうですね。それから、うちはゲームをしたり、漫画を読んだりといった“遊び”をする時に、ストップウォッチをカウントアップでスタートさせるようにしています。終わったときに「今日は2時間ゲームしたね」とか、とくにそれ以上は言わないんですけど、費やした時間を認識してほしいなと思って。それは私も同じです。私も趣味をやる時は、タイマーをスタートさせてからにしています。
― なるほど。好きなことって気づくと何時間も経ってしまうので、それは効果的ですね。他の保護者の方から「子どもが深夜までゲームをしている」とか「YouTubeを何時間も見ている」なんてお悩みがたくさん聞かれます。何かうまく付き合うコツはありますか?
最初のルールづくりが肝心だと思います。うちは、時間制限を設けない代わりに、ゲームや携帯、パソコンをやるのはリビングだけにしています。それから、パスワードも家族みんな共通です。お金を出しているのは親なので、「今はあなた達に貸している状態なんだ」ということをよく言っています。こういうルールは後から設定するのは大変なので、買うときによく考えるべきかなと思います。
あとは、親自身も楽しんでしまうのもいいかもしれません。ゲームのすべてを否定するのではなく、子どもがどうしてそんなにはまっているのか、自分も実際にやってみると案外楽しいものです。子どもとの話し合いもしやすくなると思います。私のほうがゲームに熱中して「ねぇ、ごはんまだ?」なんて言われることもあります(笑)。そういう親の姿を見て、子どもは「自分もそうなのかも……」と反省するようです。
― 「ゲームをやめなさい」と上から押し付けるのではなく、ゲームのおもしろさを認めたうえで、ほどよく付き合っていくことが大事なんですね。
「できなかったノート」で苦手を無くす勉強法
― 現在は、息子さんが塾とすららを併用しているとのこと。普段、すららはどんな使い方をしているのでしょうか。
息子は国語が苦手なので、国語を基礎からしっかり学ぶのにすららを使っています。数学は弱点を見つけるため、英語は英検2級の取得を目指しているので先取り学習をしています。すららは無学年方式なので、得意不得意に合わせて、自由に勉強できるのがいいですね。すららでやった国語の問題がテストに出たみたいで、喜んでいました。
― 家庭ではすららの話をしたりするのでしょうか?
そうですね。仕事帰りにスマホで保護者管理画面をチェックして、やってあったら「今日はやったんだ、えらいじゃん」と褒めます。あまり過剰に褒めないようにはしていますけど、やったことは認めてあげるようにしています。「今日はやってあるから!」なんて息子からアピールしてくることもありますね。
この保護者管理画面が、すららの一番いいところだと思います。子どもって、サボることに関しては天才なので、問題集だと答えを写したり、適当にやったりということがよくあるんですが、すららは、勉強した時間を見ればちゃんとやったとわかるので、よけいな疑いを抱かなくて済むようになりました。
― 上の娘さんはすららを使って高校に合格したそうですね。合格の秘訣って何だと思われますか?
「できなかった問題をつぶすこと」だと思います。あまりテストの点数に一喜一憂せず、できなかった問題をできるようにすることをとにかく大事にしています。たとえば、テストで90点を取るってすごいことだと思うんですが、10点分のできなかった問題が、もしもまとめて入試に出たとしたら不合格になってしまいますよね。入試って3年間のうちのどの内容が出るかわからない、そしてその1問が解けなかったばかりに不合格になってしまうこともある。そういうシビアなものなんだというのは常々言っています。だから「できなかったノート」を作って徹底的にやらせています。
― 「できなかったノート」ってどんなものですか?
すららだったら、できなかった問題の画面のキャプチャーを取って、Wordに貼り付けて印刷しています。それを1週間後、そのまた1週間後と時間を空けて解いて、完全に解けるようになるまでやらせるんです。すらら以外でも、テストや模試で間違った問題はすべて、ルーズリーフに書いて、時間を空けて数回解くようにしています。これは、私が大学入試の時に予備校の先生に教わった方法で、実際に効果があったので子どもにもやらせるようになりました。
― すごくいい方法ですね。できなかった問題ができるようになっていけば、自信にもつながりそうですね。最後に、Hさん流「勉強に前向きな子の育て方」を教えてください。
子どものやる気を大事にすることかなと思います。たとえば、子どもが急いで終わらせた宿題が、すごく汚い字だったとしても、計算が間違っていたとしても、子どもがやったというなら、それはやり直しさせません。そこを否定すると、やる気を無くさせてしまいそうなので……。そういうのは学校の先生に指摘していただければいいかなと思っています。勉強すれば遊びに行けるっていうことが、子どもにとってはすごくモチベーションになっているので、それに対して、大人は「勉強したんだね。良し、遊びに行っていいよ!」と気持ちよく送りだすことかなと思います。
あとは、家庭で「学ぶ」ということを当たり前にしておくことでしょうか。会話の中でわからないことがあれば辞書やパソコンですぐに調べるようにしたり、また親自身も学ぶ姿勢を失わないことかなと思います。私は最近、タイ語を学んでいるんですが、すごく楽しいですよ。勉強することが特別なことではない、そんな家庭が理想ですね。